2PNCT

2PNCTとは

2PNCTとは

2PNCTとは通電状態のまま移動可能なケーブルのことです。600V以下の移動用電気機器または配線などに使われます。2PNCTはキャブタイヤケーブルの一種で、キャブタイヤケーブルの中でも2PNCTは最も汎用的なケーブルです。一般配線はもちろん様々な用途で使われています。屋内、屋外のどちらでも使用されています。

2PNCTが実際に使用されている様子を写真付きでご紹介しています。
車両への使用事例紹介「島原鉄道見学記」

2PNCTの構造

2PNCTは可とう導体、絶縁体、シースから構造されるもっとも基本的構造のケーブルです。2PNCTはPNCTの中で、グレードは2種にあたります。PNCTの中には2PNCT〜4PNCTがあり、2PNCTではシースに補強層がないため、他PNCTと比較すると頑丈さに差が出ます。商品によってはしごきが加わる部分に使用できない場合もあります。詳しくは橋本興産までお問い合せ下さい。

2PNCTの素材

2PNCTは被覆材の絶縁体がEPゴム(エチレンプロピレン)でできており、シースはクロロプレンゴム(ネオプレン)でできています。

各メーカーの2PNCTのご紹介

2PNCTは、各メーカーから商品が販売されており、キャブタイヤケーブルの中でも商品点数が豊富です。そのため、納期が間に合わない、価格が予算と合わないといった場合でも、他メーカーから同じ用途の商品が見つかりやすいです。2PNCTの主要メーカーは、株式会社プロテリアル(旧日立電線株式会社)、古河電工産業電線株式会社、富士電線工業株式会社、株式会社三ツ星、株式会社フジクラ、冨士電線株式会社、泰昌電線株式会社、住友電工産業電線株式会社、中国電線工業株式会社の9社です。特にプロテリアル(旧日立)は各種用途別に2PNCTの種類が豊富です。住友電工産業電線では、「F-2PNCT 補強形」など強度の強い2PNCT、三ツ星では、超耐屈曲性の「BP-2PNCT」など特殊な用途に使える2PNCTも生産しています。特殊な用途に使える2PNCTは受注生産品の場合が多く納期がかかります。納期に余裕を持って早めのお問い合わせをお願い致します。泰昌電線では、受注生産品の2PNCTを少ロット、短納期で製作できる場合があります。上記の表では用途別に、各メーカーの商品名を紹介しています。

一般配線用2PNCTの各メーカーの違い

一般配線用として使える2PNCTを生産しているメーカーは、プロテリアル(旧日立)、古河電工産業電線、冨士電線、住友電工産業電線、三ツ星、富士電線工業株式会社の5社です。商品名は各メーカーとも差がなく「2PNCT」となっていますが、プロテリアル(旧日立)では「CUR-2PNCT」、古河電工産業電線では「2TC-Light」という型式になっています。プロテリアル(旧日立)「CUR-2PNCT」は可とう性・屈曲性に優れており、「CUR」とはカーテン方式で使用できるという意味です。プロテリアル(旧日立)の「CUR-2PNCT」やは、一般配線にも使えますし、カーテン方式用としても使用でき、他のメーカーの2PNCTよりもグレードが高い商品となります。プロテリアル(旧日立)、古河電工産業電線、住友電工産業電線には、2PNCTの後に「SB」がつく2PNCTがあります。「SB」とは一括シールドがあるという意味です。シールドとは「遮へい」ともいい、外部のノイズによる妨害を防ぐ役割があります。ケーブルを購入前に、実際にどのような条件で使用するのかをしっかりと確認し、オーバースペックの商品を選ばないようにすることで、原価を抑える事ができます。まとめると、一般配線用2PNCTで、シールド付きの2PNCTが欲しい時はプロテリアル(旧日立)「CUR-2PNCT-SB」、古河電工産業電線「2TC Light-SB」住友電工産業電線の「2PNCT-SB」となります。シールド付き、オプションが必要ない時は、どのメーカーの「2PNCT」でも、ほとんど差がないため、予算・納期が合う商品をお選び下さい。価格と納期についてはお気軽にお問い合わせ下さい。

U字カーテン方式用2PNCTの各メーカーの違い

U字カーテン方式用の2PNCTには、丸型と平型があります。
丸型のU字カーテン方式用2PNCTを生産しているメーカーは、プロテリアル(旧日立)、古河電工産業電線、フジクラ、三ツ星、泰昌電線、住友電工産業電線、の6社です。プロテリアル(旧日立)では「CUR-2PNCT」、古河電工産業電線では「2TC-RB」、フジクラでは「2PNCT-B」、住友電工産業では「F-2PNCT」、三ツ星では「BR-2PNCT」、泰昌電線では「2PNCT-BT」が使用できます。
平型のU字カーテン方式用2PNCTを生産しているメーカーは4社で、プロテリアル(旧日立)「SK-2PNCT」、古河電工産業電線「2CT-FB」、三ツ星「F-2PNCT-K」、泰昌電線「F-2PNCT」が使用できます。ただし泰昌電線「F-2PNCT」は屋内用となります。
プロテリアル(旧日立)と古河電工産業電線、フジクラはシールド付のU字カーテン方式用の2PNCTも製作しています。
シールド付U字カーテン方式用2PNCTは、プロテリアル(旧日立)「CUR-2PNCT-SB」、古河電工産業電線「2TC Light-SB」、フジクラ「2PNCT-B-S」が使用できます。

コイル(らせん状)カーテン方式用2PNCTの各メーカーの違い

コイル(らせん状)カーテン方式用として使える2PNCTを生産しているメーカーは、プロテリアル(旧日立)、古河電工産業電線、フジクラ、冨士電線、住友電工産業電線、三ツ星、泰昌電線の7社です。プロテリアル(旧日立)では「CUR-2PNCT」、古河電工産業電線では「2TC-RB」、フジクラ では「2PNCT-T」、冨士電線では「2PNCT-T」、住友電工産業電線では「F-2PNCT」、三ツ星では「BP-2PNCT」、泰昌電線では「2PNCT-TR」が使用できます。フジクラ 「2PNCT-T」の「T」とは耐捻性という意味で、コイルカーテン方式の他、旋回方式に適しています。三ツ星「BP-2PNCT」は耐屈曲性がとても強く、うねりや捻りに対して強い耐性があります。泰昌電線「2PNCT-TR」については、制作品となるため、ご注文される場合は納期に余裕をもって、早めのお問い合わせが必要です。

シールド付コイル(らせん状)カーテン方式用2PNCTは、プロテリアル(旧日立)「CUR-2PNCT-SB」、フジクラ「2PNCT-T-S」が使用できます。
泰昌電線でもシールド付が製作可能な場合がありますので、詳細な仕様用途をお知らせください。

キャタピラ方式用2PNCTの各メーカーの違い

キャタピラ方式用として使える2PNCTを生産しているメーカーは、プロテリアル(旧日立)、古河電工産業電線、フジクラ、冨士電線、住友電工産業電線、三ツ星、泰昌電線の7社です。キャタピラ方式用の2PNCTはその使用状況から耐屈曲性のある2PNCTを使用する必要があります。プロテリアル(旧日立)では「CUR-2PNCT(25芯以上はCAR-2PNCT推奨)」、古河電工産業電線では「2TC-RB」「2TC-FB」、フジクラでは「2PNCT-B」、冨士電線では「2PNCT-B 」「耐屈曲2PNCT」、住友電工産業電線では「F-2PNCT補強形」、三ツ星では「BR−2PNCT」、泰昌電線では「2PNCT-BT」が使用できます。フジクラ「2PNCT-B」の「B」とは耐屈曲性があるという意味です。住友電工産業電線「F-2PNCT補強形」は、大型の産業用機械(クレーン等)で用いられる場合のような繰り返しの屈曲、捻回、張力、しごきに耐えることができます。
古河電工産業電線「2TC-FB」は平型になります。
シールド付のキャタピラ方式用2PNCTは、プロテリアル(旧日立)「CUR-2PNCT-SB(25芯以上はCAR-2PNCT推奨)」、フジクラ「2PNCT-B-S」が使用できます。

キャリアドラム方式・キャリアローラ方式用2PNCTの各メーカーの違い

キャリア方式キャリアドラム方式・キャリアローラ方式用として使える2PNCTを生産しているメーカーは、プロテリアル(旧日立)、古河電工産業電線、フジクラ、冨士電線、住友電工産業電線、三ツ星、泰昌電線の7社です。プロテリアル(旧日立)では「CAR-2PNCT」、古河電工産業電線では「2TC-RB」「2TC-FB」、フジクラでは「2PNCT-B」、冨士電線では「2PNCT-B 」、住友電工産業電線では「F-2PNCT補強形」、三ツ星では「BR−2PNCT」「BP-2PNCT」、泰昌電線では「2PNCT-BT」「2PNCT-BT-J」が使用できます。プロテリアル(旧日立)「CAR-2PNCT」の「CAR」とはキャリア方式用という意味で、耐しごき性に優れており、ゴムの充実構造にすることで、しごきによる線心の動きを抑え、ケーブルのうねりを抑えることができます。三ツ星「BR−2PNCT」は導体構成(細径化耐屈曲導体)及び撚り合わせ構造を工夫し、耐屈曲性を高めています。三ツ星「BP-2PNCT」はアラミド繊維補強導体を採用し、従来の編組導体キャブタイヤ及び、鋼心入りキャブタイヤの耐屈曲性、耐張力性を更に高めたハイグレード品です。泰昌電線の「2PNCT-BT」安定型で、「2PNCT-BT-J」は耐しごき力タイプとなります。
古河電工産業電線の「2TC-FB」は平型になります。
シールド付キャリアドラム方式・キャリアローラ方式用2PNCTはプロテリアル(旧日立)「CAR-2PNCT-SX(一括シールド)」とフジクラ「2PNCT-B-S」が使えます。

水平リール巻方式・拾い巻き方式用2PNCTの各メーカーの違い

リール巻き方式(拾い巻き方式) 水平リール巻方式・拾い巻き方式用2PNCTは丸型と平型があります。
丸型の水平リール巻方式・拾い巻き方式用として使える2PNCTを生産しているメーカーは、プロテリアル(旧日立)、古河電工産業電線、冨士電線、住友電工産業電線、三ツ星、の5社です。プロテリアル(旧日立)では「RE-2PNCT」、古河電工産業電線では「2TC-RH」、冨士電線では「SW-2PNCT-B」、住友電工産業電線では「F-2PNCT 補強形」「鋼線入りF-2PNCT補強形」「耐張力F-2PNCT補強形」、三ツ星では「BR-2PNCT」「BP−2PNCT」、が使用できます。プロテリアル(旧日立)「RE-2PNCT」は耐しごき性、耐屈曲性に優れています。小サイズの導体には、一緒に鋼線をより込み、線心の耐挫屈性、耐張力性を高めています。古河電工産業電線「2TC-RH」は張力、しごきに耐え、うねり現象を防止する構造です。冨士電線「SW-2PNCT-B」は天井走行クレーンやユニック車、またリフティングマグネット方式でも使用できます。三ツ星「BR−2PNCT」は導体構成(細径化耐屈曲導体)及び撚り合わせ構造を工夫し、耐屈曲性を高めています。三ツ星「BP-2PNCT」はアラミド繊維補強導体を採用し、従来の編組導体キャブタイヤ及び、鋼心入りキャブタイヤの耐屈曲性、耐張力性を更に高めたハイグレード品です。
平型の水平リール巻方式・拾い巻き方式用として使える2PNCTを生産しているメーカーは、プロテリアル(旧日立)、古河電工産業電線、泰昌電線の3社です。
プロテリアル(旧日立)では「H-2PNCT」、古河電工産業電線では「2TC-FH」、泰昌電線では「F-2PNCT-R」が使えます。
プロテリアル(旧日立)「H-2PNCT」は耐しごき性、耐摩耗性に優れています。
古河電工産業電線「2TC-FH」は張力、しごきに耐え、うねり現象を防止する構造です。泰昌電線「F-2PNCT-R」繰り返しの使用に強く、巻き込み、繰り出し時の張力に耐える構造です。

垂直リール巻き方式用2PNCTの各メーカーの違い

垂直リール巻き方式垂直リール巻き方式用として使える2PNCTを生産しているメーカーは、プロテリアル(旧日立)、古河電工産業電線、フジクラ、住友電工産業電線、三ツ星、泰昌電線の6社です。プロテリアル(旧日立)では「 RE(V)-2PNCT-RF 」、古河電工産業電線では「2TC-RH-L(R)」、フジクラでは「2PNCT-H」「FR-2PNCT-H」、住友電工産業電線では「特殊2PNCT(介在充実形)」「鋼線入り特殊2PNCT(介在充実形) 」、三ツ星では「BP−2PNCT 」、泰昌電線では「 2PNCT-HT 」が使用できます。プロテリアル(旧日立)「 RE(V)-2PNCT-RF 」の「 RE(V) 」は垂直リール巻き方式用という意味で、「RF」はシース補強型という意味です。 三ツ星「 BP-2PNCT」は強い耐屈曲性がある2PNCTです。

エレベータ方式用2PNCTの各メーカーの違い

エレベータ方式エレベータ方式用として使える2PNCTを生産しているメーカーは、プロテリアル(旧日立)、冨士電線、泰昌電線の3社です。プロテリアル(旧日立)では「CUR-2PNCT」「SK-2PNCT 」、泰昌電線では「 2PNCT-BT」「P2PNCT-HT 」が使用できます。プロテリアル(旧日立)「CUR-2PNCT」の「CUR」はカーテン方式用という意味で、 「CUR-2PNCT」 はカーテン方式、エレベータ方式どちらにも使用することができます。プロテリアル(旧日立)「SK-2PNCT 」の「SK」は、カーテン方式用で平形という意味です。泰昌電線の「2PNCT-HT 」は高揚程用となります。
冨士電線では受電店が上下移動の場合と水平移動の場合で使用できる2PNCTが異なります。上下移動の場合頻度が少なければ、「耐屈曲用2PNCT」が使えます。受電点の動きや頻度の詳細をお知らせいただければ選定致します。

捻回方式用2PNCTの各メーカーの違い

捻回方式(旋回方式) 捻回方式用として使える2PNCTを生産しているメーカーは、プロテリアル(旧日立)、古河電工産業電線、フジクラ、住友電工産業電線、三ツ星、泰昌電線の6社です。プロテリアル(旧日立)では「 TOR-2PNCT 」、古河電工産業電線では「2TC-RT-H」、フジクラでは「2PNCT-T」、住友電工産業電線では「F-2PNCT」「耐捻回F-2PNCT」、三ツ星では「 BTR−2PNCT」、泰昌電線では「 2PNCT-TR 」が使用できます。プロテリアル(旧日立)「TOR-2PNCT 」の「 TOR 」は捻回方式用という意味です。 フジクラ「2PNCT-T」の「T」は、耐捻性という意味で、コイルカーテン方式やその他の旋回方式にも使用できます。三ツ星「 BTR−2PNCT」は耐捻回性がある2PNCT です。

バスケット落し込み方式・スプレッダー方式用2PNCTの各メーカーの違い

バスケット落込方式 バスケット落し込み方式・スプレッダー方式用として使える2PNCTを生産しているメーカーは、プロテリアル(旧日立)、古河電工産業電線、フジクラ、冨士電線、住友電工産業電線、三ツ星、泰昌電線の7社です。プロテリアル(旧日立)では「 SPD(Y)-2PNCT 」「SPD-FHNCT」、古河電工産業電線では「2TC-RT-B」「2TC-RT-T」、フジクラ「2PNCT-T-U」、冨士電線では「 2PNCT-T 」「耐捻回用2PNCT」、住友電工産業電線では「耐捻回性F-2PNCT 」、三ツ星では「BTR−2PNCT 」、泰昌電線では「 2PNCT-TR」「2PNCT-TR-U」が使用できます。プロテリアル(旧日立)「SPD(Y)-2PNCT 」の「SPD(Y)」はスプレッダー方式用という意味です。三ツ星「BTP−2PNCT」と「BTR−2PNCT 」はどちらも耐捻性用2PNCTです。泰昌電線「 2PNCT-TR」は低しごき用、「2PNCT-TR-U」は高しごき用となります。

垂直吊り下げ方式用2PNCTの各メーカーの違い

吊り下げ方式(ペンダント方式)垂直吊り下げ方式用として使える2PNCTを生産しているメーカーは、プロテリアル(旧日立)、古河電工産業電線、フジクラ、冨士電線、三ツ星の3社です。プロテリアル(旧日立)では「 T-2PNCT 」、古河電工産業電線では「2TC-RT-P」、フジクラでは「2PNCT-T」「2PNCT-T-S」、冨士電線では「 2PNCT-T」「耐捻回用2PNCT」、三ツ星では「BP-2PNCT」が使用できます。プロテリアル(旧日立)「 T-2PNCT 」の「 T」は耐震形という意味になります。フジクラの「2PNCT-T-S」は遮へい付のケーブルです。

ダンサロール方式用2PNCT

ダンサロール方式 ダンサロール方式用として使える2PNCTは、プロテリアル(旧日立)「 RE-2PNCT 」のみとなります。他の2PNCTを使用すると、ケーブルの早期損傷などの恐れがあるため、ダンサロール方式用としてはプロテリアル(旧日立)「 RE-2PNCT 」を使用することをお勧めします。

耐震形2PNCTの各メーカーの違い

耐震形2PNCTを生産しているメーカーは、プロテリアル(旧日立)と三ツ星の2社です。プロテリアル(旧日立)では「 T-2PNCT 」、三ツ星では「 2PNCT耐震 」が使用できます。プロテリアル(旧日立)「 T-2PNCT 」の「T」は耐震形という意味になります。耐震形2PNCTはメーカーによる仕様の違いが少なく、2つとも同じように使用することができます。

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