熱収縮チューブ
シリコーンゴム熱収縮チューブとは
型式:ESF-
シリコーンゴムに特殊なポリマーを配合しており、加熱により内径が約1/2に収縮する絶縁保護、被覆用のシリコーンゴムチューブです。
耐熱性、耐寒性、電気特性などシリコーンの優れた特性を持ち、柔軟性に富んだ気密性に優れた被覆ができます。
工業用ドライヤーなどで加熱する事で複雑な形状にも簡単に被覆できます。サイズも豊富で、用途や形状などに応じてお選びいただけます。
プラスチック製ではなくゴム製であることで、以下のような優れた特長を兼ね備えています。
- 弾力性があるため、異形のものや複雑な形状のものでも被覆しやすい。
- 収縮率が大きく、チューブの内径は約2分の1になる。
- サイズが豊富にある。
- シリコーンゴム製のため、耐熱性、耐寒性、耐水性、耐候性、電気絶縁性などに優れている。
- 使用目的に応じて、難燃タイプがある。
用途例
主に被覆、端末処理、絶縁目的で、重電、弱電、家電分野などに幅広く使われています。
例えば、重電関係では発電機、車両などの回転機のブスバーとライザーに、弱電関係ではコネクターやターミナルの端末処理に、家電関係ではTVトランス、電子ジャーなどの部品に利用されます。
シリコーンゴム熱収縮チューブの標準サイズの規格値
特性項目 | ESF-40×1.0 | ESF-65×1.0 | ESF-90×1.0 | ESF-130×1.0 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
収縮前内径 | mm | 4.0 (+1.0/-0.5) |
6.5 (+1.0/-0.5) |
9.0 (±1.0) |
13.0b (±1.0) |
||
熱収縮後 | 150℃/5min | 内径 | mm | 1.5 (±0.5) |
2.5 (±0.5) |
4.0 (±0.5) |
5.5 (±0.5) |
肉厚 | mm | 1.0 (±0.1) |
1.5 (±0.2) |
||||
耐電圧 | - | 合格(2.5kV/min.) | |||||
絶縁破壊電圧 | kV | ≧10(室温) | ≧15(室温) | ||||
燃焼試験 VW-1 | - | 合格 | |||||
200℃/48hr | 加熱曲げ | - | 合格 |
※ESF-は燃焼試験(VW-1)をクリアしておりますが、UL規格品ではありません。
特性
特性項目 | 実測值 |
---|---|
内径収縮率(%)※ | 60 |
硬さ(デュロメータA) | 78 |
引張強さ(MPa) | 4.48 |
伸び率(%) | 290 |
体積抵抗率(Ω・m) | 6.9 x 1013 |
密度(g/㎥) | 1.27 |
耐熱・耐寒性



加熱温度による熱収縮率


ニッカン工業と信越化学の製品対照表
メーカー | 品番 | 内径(mm) | 肉厚(mm) | MOQ (本) |
|
---|---|---|---|---|---|
収縮前 | 収縮後 | 収縮後 | |||
ニッカン工業 | ESF-40×1.0 | 3.5~5.0 | 1.0~2.0 | 0.9~1.1 | 100 |
ニッカン工業 | ESF-65×1.0 | 6.0~7.5 | 2.0~3.0 | 0.9~1.1 | 100 |
ニッカン工業 | ESF-90×1.0 | 8.0~10.0 | 3.5~4.5 | 0.9~1.1 | 100 |
ニッカン工業 | ESF-130×1.0 | 12.0~14.0 | 5.0~6.0 | 13~1.7 | 50 |
ニッカン工業 | FSF-180 試作中 UL未取得 UL難燃特性同等ゴム仕様 | ||||
ニッカン工業 |
メーカー | 型式 | 信越材内径(mm) | 肉厚(mm) | |
---|---|---|---|---|
収縮前 | 収縮後 | 収縮後 | ||
信越 | ST-15DG(0.5) 1M | 3.0~3.7 | 1.3~1.8 | 0.3~0.7 |
信越 | ST-25DG(0.5) 1M | 5.0~6.5 | 2.3~3.0 | 0.3~0.7 |
信越 | ST-40DG(1.0) M | 7.8~10.0 | 3.6~4.4 | 0.8~1.2 |
信越 | ST-55DG UL(1.5) 1M | 10.0~13.0 | 5.0~6.2 | 1.2~1.8 |
信越 | ST-80DG(1.5) 1M | 15.0~18.5 | 7.3~9.0 | 1.2~1.8 |
信越 | ST-80DG UL(1.5) 1M | 15.0以上 | 9.0以下 | 1.3~1.7 |