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補償導線の構造について
補償導線の構造について
補償導線の構造は、使用目的により様々です。絶縁体の種類や芯数の種類、しゃへいの有無、耐熱度によって以下のように分類されます。
なお、補償導線の略号は素材や種類、精度などの要素によって構成されています。
補償導線の主な構造
補償導線の主な構造は以下のようになります。また、以下に略号例を掲載しておりますので、ご参照ください。
- 1対平形
- 1対丸形
- 多対丸形
- しゃへい(シールド)付1対平形
- しゃへい(シールド)付1対丸形
- しゃへい(シールド)付多対丸形
補償導線の素材について
補償導線は他のケーブルと同じく、導体、絶縁体、シースで構成されています。補償導線の導体には、銅や鉄、クロメルなどの金属を、単線またはより線で使用しています。導体を囲む絶縁体やシースには、ビニルや耐熱ビニル、特殊耐熱ビニルなどが使用されます。また、高温に耐える耐熱用としてガラス素材などが使用されています。
誘導障害の恐れのある場所では、しゃへい(シールド) 付きの補償導線が用いられており、素材としては軟銅線編糸と軟銅テープ巻の2種類を標準としています。その他に、銅鉄テープ、銅鉄編組+アルミニウムマイラーテープ巻しゃへい等も可能です。
補償導線の種類について
熱電対の種類によって、温度範囲は異なります。それに伴い、使用する補償導線も異なります。熱電対の素材による、補償導線の絶縁体およびシースの識別は以下のようになります。補償導線の種類や規格によって、絶縁体・シースの色は異なります。
熱電対 | B | R/S | K | E | J | T | N | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
種類 | BC |
RCA(B) SCA(B) |
KX KCA |
KCB | KCC | EX | JX | TX |
NX NC |
BX | RX/SX | KX | WX | VX | EX | JX | TX | ー | |
日本 JIS C 95 色区分1 |
灰 | 黄 | 緑 | 緑 | 緑 | 青紫 | 黒 | 茶 | ピンク |
日本 JIS C 95 色区分2 |
灰 | 黒 | 青 | 青 | 青 | 紫 | 黄 | 茶 | ー |
※色区分の違いについて
1995年のJIS改正時に色区分が作られました。従来の設備に使用される補償導線の殆どが区分2、新設される設備によっては区分1を選択される場合があります。
しかし、ヨーロッパ規格のIECに統合する趣旨で2年後位に色区分2は完全に廃止される予定です。